履行保証金の供託について

履行保証金の供託等

資金移動業者は、送金途中にあり滞留している資金の100%以上の額を履行保証金として保全しなければなりません。
「要履行保証額」は、「資金移動業の種別ごとの各営業日における未達債務の額」+「還付手続に関する費用の額」をいい、各営業日ごとに資金移動業の種別ごとの「要履行保証額」を把握しなければなりません(資金決済に関する法律 第43条)。
なお、最低要履行保証額については、どの種別の資金移動業を営むか、複数の種別の資金移動業を併営するか等により異なります。

資産保全の期限

①第一種資金移動業の場合
各営業日における第一種資金移動業に係る要履行保証額以上の額に相当する額の履行保証金を、当該各営業日から2営業日以内にその本店の最寄りの供託所(法務局)に供託しなければなりません(法第43条第1項第1号)。
②第二種資金移動業又は第三種資金移動業の場合
算定期間ごとに、当該期間における第二種資金移動業又は第三種資金移動業に係る要履行保証額の最高額以上の額に相当する額の履行保証金を、当該期間の末日(以下「基準日」といいます。)から3営業日以内にその本店の最寄りの供託所(法務局)に供託しなければなりません(法第43条第1項第2号)。

履行保証金供託方法等の種類

履行保証金の保全には次のような方法があります。

保全の方法 説  明 供託所等
(a)金銭による供託 現金による供託 資金移動業者の本店の最寄りの供託所(法務局)
(b)債券による供託 国債証券(振替国債を含みます。)、地方債証券、政府保証債券、金融庁告示で指定された社債券その他の債券による供託
(c)保全契約の締結 銀行等と履行保証金保全契約を締結し、その旨を財務局長等に届け出ることによって履行保証金の供託に代替 (保全契約締結先)
一定の条件を満たした銀行等(外国銀行支店を含みます。)、生命保険会社及び損害保険会社等、割賦販売法により指定を受けた保証会社
(d)信託契約の締結 信託会社等と履行保証金信託契約を締結し、その旨を財務(支)局長等に届け出ることによって履行保証金の供託に代替 (信託契約締結先)
信託銀行
外国信託会社(日本で免許を受けた会社に限ります。)

資金移動業者は、上記の4つの方法からいずれか又は複数の方法を選択することができます。

履行保証金保全契約とは

資金移動業者は、その営む資金移動業の種別ごとに政令で定める要件を満たす銀行等その他政令で定める者との間で履行保証金保全契約を締結したときは、当該履行保証金保全契約の効力の存する間、保全金額(当該履行保証金契約において供託されることとなっている金額)について、履行保証金の供託をしないことができます(法第44条)。

履行保証金信託契約とは

資金移動業者は、信託会社等との間でその営む資金移動業の種別ごとに履行保証金信託契約を締結し、内閣総理大臣に届け出たときは、当該履行保証金信託契約に基づき信託財産が信託されている間、当該信託財産の額について、履行保証金の供託をしないことができます(法第45条)。

履行保証金の保全契約、信託契約について相談できる協会会員一覧

履行保証金の保全契約、信託契約について相談できる協会会員は下記のとおりです。

会員名 契約名 業種
日証金信託銀行株式会社 信託契約 銀行
株式会社みずほ銀行 保全契約 銀行
株式会社三井住友銀行 保全契約 銀行

(注)本欄は、掲載希望のあった会員について記載しており、記載のない銀行等または信託会社等につきましても、資金決済法に基づく履行保証金の保全契約及び信託契約を締結することができます。なお、資金決済法の履行保証金保全契約(第44条)及び履行保証金信託契約(第45条)を参照してください。

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